私が提供するのは、徹底的な「ファクトファインディング(事実発見)」です。例えばコロナ禍において、世間が「三密を避けろ」と騒いでいた時、私は毎日データを追跡し、鉄道関係者や清掃員、観光地の感染状況を分析していました。そこから見えてきたのは「黙って集まる密」では感染せず、「大声での飛沫」こそが問題であるという構造です。あるいは、多くの日本人が「地方はダメで東京は安泰だ」と思い込んでいますが、データを積み上げれば、東京の方がはるかに深刻な構造的欠陥を抱えていることがわかります。
「みんなが言っていること」と「事実」は、往々にして異なります。人は他人の意見を真実のように認識してしまいがちです。しかしビジネスにおいてデータや実態に即さない判断は致命傷になります。私の講演では参加者に「あ、自分たちは間違った前提で考えていたのか」「本当は、そういう仕組みになっていたのか」という驚きと気づきをお持ち帰りいただきたいと考えています。
実際に起きていることから事実を発見し、それがどのような仕組みになっているのかを考え、これからどう行動していけばいいのかを提案する。このスタイルに則れば、講演会の主催者の狙いや抱えている課題に合わせてあらゆるテーマでお話することができます。私が講演で提供しているのは、既存の知識の切り売りではなく、参加者の目の色を変えるような、個人や組織が生き残るための真の武器になるような「事実への気づき」そのものなのです。
どこに呼ばれても、私はその土地の歴史、地理、住民の気質を熟知した状態で演壇に立ちます。私ほど地理に詳しく、あらゆる土地を見て聞いて触れて学んできた人間もいないでしょう。だからこそ地元の人ですら気づいていない「その土地の真の価値」を事実に即して提示できるのです。社会通念とは異なる事実を指摘する機会も多く、「目からウロコでした」「悲観的な見方が変わりました」と言われることもしばしばです。
この徹底した現場主義は、企業講演でも同様です。私はすべての講演資料を自分で、毎回カスタマイズして作成しています。それは主催者がどんな目的を持っているのか、参加者が今どんな壁にぶつかっているのかによって、伝えるべき事実が異なるからです。私は、依頼してくださった方の思いを叶えることに全力を尽くしたい。「今の膠着した状況を打破したい」「参加者を元気にしたい」といった主催者の切実な願いを、事実の力で形にするのがプロとしての矜持です。
インドの農村部で若者を相手にする時も、東京の大学で東京しか知らない学生に講義する時も、根底にあるのは同じ。相手の状況に合わせて資料を組み替え、予習を尽くす。相手の期待を1としたら、常に1.2の価値を出す。それは、これまでの7,000回に及ぶフィールドワークの蓄積があるからこそ可能なのです。
一つ目は、「紙の資料を配らない」こと。資料を配ると手元の紙を見てしまい、思考が止まります。代わりに映画館のようにスクリーンを集中して見てもらうのです。視覚情報を共有しながら、私の言葉と対峙してもらうようにしています。なお講演後には、私が作成したパワーポイントをそのまま配布します。講演で得た気づきをさらに深堀りし、自身の仕事や現場で活用いただけるようにしています。
三つ目は、「隣の人との対話」です。息を吸うためには息をちゃんと吐くことが大事であるように、インプットを最大化するにはアウトプットが必要です。隣の人と意見を交わすことで、講演の場は一方的な伝達ではなく、ダイナミックなコミュニケーションへと変わります。
また、私は講演の最中に参加者の反応をしっかりと観察しています。パワーポイントの資料ではなく、一人ひとりの顔をちゃんと見て、場の熱量や興味関心、理解度を感じるのです。会場をパッと見渡して「これじゃなかった」と思えば、ガラリと講演内容を変えてしまうこともあります。主催者の目的や狙いはずらさず、参加者に「これまで参加した中で一番おもしろい講演だった」と言っていただけるように力を尽くしています。
さらに付け加えるなら登壇のみならず、実は現場の意見を引き出すファシリテーションや、双方向のグループディスカッションも自信のある分野です。外資系企業や海外案件であれば、英語でのインタラクティブなセッションも日常的に行っています。形態がどうであれ、その場に集まる人たちのバックグラウンドを把握し、本質的な議論へと導く指揮者のような役割も、私の得意とするところです。
事実を知ることで地方の企業が都会への憧れを捨て、自社の強みに気づく。あるいは大企業のリーダーが他人の基準から脱却し、独自の一貫した戦略を立て始める。そうした変革の瞬間に立ち会えることが、私の喜びです。
私にとって講演とは、単なる情報の伝達ではなく社会の認識のズレを修正し、人が自分の力で考え始めるきっかけを作る真剣勝負です。皆さんが抱える課題に対し、誰も見たことのない角度から事実という光を当てる。その準備はいつでもできています。皆さんと会場でお会いし、共に気づきを分かち合えることを楽しみにしています。
山口県生まれ。平成合併前3,200市町村のすべて、海外 1 1 4 ヶ国を自費で訪問し地域特性を多面的に把握。
地域振興、人口成熟問題、観光振興などに関し、精力的に研究・著作・講演を行う。
2012 年より現職。著書にデフレの正体、里山資本主義KADOKAWA、完本・ しなやかな日本列島のつくりかた 、観光立国の正体以上、 新潮社など。近著に、世界まちかど地政学Next文藝春秋 。
イオン株式会社/株式会社エイトノットアンドカンパニー/株式会社オカムラ/株式会社かんき出版/株式会社ぎょうせい/株式会社静岡新聞社/株式会社プライム21/株式会社道新アクセス/株式会社Crafty/京都銀行/九戸村役場/公益財団法人日本肥糧検定協会/こまち農業協同組合/社会福祉法人大和清泉会/ダイヤモンド電機株式会社/田野卓也税理士事務所/日本政策金融公庫/株式会社日本政策金融公庫 青森支店/沼津商工会議所/ベル食品株式会社/ホンダ販売労働組合/広島経済同友会/六日町商工会/一般社団法人千葉県地方自治研究センター/関西学院大学
※その他、地方公共団体、全国の商工会議所など、多くのご講演機会をいただいております。
#労働組合 #里山資本主義 #コロナ #地方創生 #地域活性化 #観光立国 #motanikosuke #藻谷浩介 #もたにこうすけ #デフレ #SDGs #景気