藻谷 浩介
3,200市町村を歩き尽くした 専門家が解き明かす、 統計と現場から読み解く「日本の真実」

藻谷 浩介

Motani Kosuke
専属講師
肩書
株式会社 日本総合研究所 主席研究員、株式会社 日本政策投資銀行 地域企画部 特任顧問、特定非営利活動法人 ComPus 地域経営支援ネットワーク 理事長
動画メッセージ
特別インタビュー
「常識」を疑い、「事実」で導く。『デフレの正体』、『里山資本主義』の著者で累計7,000回登壇の地域エコノミスト藻谷浩介が、組織や個人に真の気づきをもたらす
Introduction
ベストセラー『デフレの正体』『里山資本主義』の著者であり、国内外経済や日本の地方創生をテーマに活躍されている藻谷浩介さん。平成の大合併前の日本国内約3,200市町村すべてを私費で訪問し、世界150カ国を歩き続けてきた徹底した現地・実証主義の人でもあります。年間300回、累計7,000回を超える圧倒的な場数から導き出された、唯一無二の講演スタイルとその哲学を語ります。
「事実発見」と「構造把握」――データと現場の先にしかない真実を伝える
私のプレゼン資料の肩書きには「事実発見・構造把握業」、あるいは「気づき販売業」と書かれています。世の中には、経済評論家やコンサルタントが数多くいますが、私は自分の意見やモデルを押し付けることには全く興味がありません。

私が提供するのは、徹底的な「ファクトファインディング(事実発見)」です。例えばコロナ禍において、世間が「三密を避けろ」と騒いでいた時、私は毎日データを追跡し、鉄道関係者や清掃員、観光地の感染状況を分析していました。そこから見えてきたのは「黙って集まる密」では感染せず、「大声での飛沫」こそが問題であるという構造です。あるいは、多くの日本人が「地方はダメで東京は安泰だ」と思い込んでいますが、データを積み上げれば、東京の方がはるかに深刻な構造的欠陥を抱えていることがわかります。

「みんなが言っていること」と「事実」は、往々にして異なります。人は他人の意見を真実のように認識してしまいがちです。しかしビジネスにおいてデータや実態に即さない判断は致命傷になります。私の講演では参加者に「あ、自分たちは間違った前提で考えていたのか」「本当は、そういう仕組みになっていたのか」という驚きと気づきをお持ち帰りいただきたいと考えています。

実際に起きていることから事実を発見し、それがどのような仕組みになっているのかを考え、これからどう行動していけばいいのかを提案する。このスタイルに則れば、講演会の主催者の狙いや抱えている課題に合わせてあらゆるテーマでお話することができます。私が講演で提供しているのは、既存の知識の切り売りではなく、参加者の目の色を変えるような、個人や組織が生き残るための真の武器になるような「事実への気づき」そのものなのです。

全3,200市町村を自腹で踏破。圧倒的な現場感で「場所」に合わせた最適解を出す
私は、「現場の解像度」については、他の講師には決して真似できないという自負があります。平成の大合併前の旧3,200市町村すべてに自腹で足を運びましたし、海外も150カ国を訪れています。

どこに呼ばれても、私はその土地の歴史、地理、住民の気質を熟知した状態で演壇に立ちます。私ほど地理に詳しく、あらゆる土地を見て聞いて触れて学んできた人間もいないでしょう。だからこそ地元の人ですら気づいていない「その土地の真の価値」を事実に即して提示できるのです。社会通念とは異なる事実を指摘する機会も多く、「目からウロコでした」「悲観的な見方が変わりました」と言われることもしばしばです。

この徹底した現場主義は、企業講演でも同様です。私はすべての講演資料を自分で、毎回カスタマイズして作成しています。それは主催者がどんな目的を持っているのか、参加者が今どんな壁にぶつかっているのかによって、伝えるべき事実が異なるからです。私は、依頼してくださった方の思いを叶えることに全力を尽くしたい。「今の膠着した状況を打破したい」「参加者を元気にしたい」といった主催者の切実な願いを、事実の力で形にするのがプロとしての矜持です。

インドの農村部で若者を相手にする時も、東京の大学で東京しか知らない学生に講義する時も、根底にあるのは同じ。相手の状況に合わせて資料を組み替え、予習を尽くす。相手の期待を1としたら、常に1.2の価値を出す。それは、これまでの7,000回に及ぶフィールドワークの蓄積があるからこそ可能なのです。

「寝かせない」「思考を止めない」コミュニケーションとしての講演スタイル
私の講演は、一般的な「講師が一方的に喋り、聴衆がメモを取る」というスタイルとは一線を画します。参加者が寝てしまうのは講師の責任ですが、私の講演で寝る人はまずいません。そのために、3つの徹底した工夫をしています。

一つ目は、「紙の資料を配らない」こと。資料を配ると手元の紙を見てしまい、思考が止まります。代わりに映画館のようにスクリーンを集中して見てもらうのです。視覚情報を共有しながら、私の言葉と対峙してもらうようにしています。なお講演後には、私が作成したパワーポイントをそのまま配布します。講演で得た気づきをさらに深堀りし、自身の仕事や現場で活用いただけるようにしています。

二つ目は、「クイズ形式」です。講演中、何度もクイズを出します。手を挙げて回答し、間違えてもらう。人は間違えた時に初めて「自分の認識が違っていた」と痛感し、情報を吸収しようとするからです。

三つ目は、「隣の人との対話」です。息を吸うためには息をちゃんと吐くことが大事であるように、インプットを最大化するにはアウトプットが必要です。隣の人と意見を交わすことで、講演の場は一方的な伝達ではなく、ダイナミックなコミュニケーションへと変わります。

また、私は講演の最中に参加者の反応をしっかりと観察しています。パワーポイントの資料ではなく、一人ひとりの顔をちゃんと見て、場の熱量や興味関心、理解度を感じるのです。会場をパッと見渡して「これじゃなかった」と思えば、ガラリと講演内容を変えてしまうこともあります。主催者の目的や狙いはずらさず、参加者に「これまで参加した中で一番おもしろい講演だった」と言っていただけるように力を尽くしています。
さらに付け加えるなら登壇のみならず、実は現場の意見を引き出すファシリテーションや、双方向のグループディスカッションも自信のある分野です。外資系企業や海外案件であれば、英語でのインタラクティブなセッションも日常的に行っています。形態がどうであれ、その場に集まる人たちのバックグラウンドを把握し、本質的な議論へと導く指揮者のような役割も、私の得意とするところです。

思い込みを壊し、戦略を一変させる「気づき」の力
多くの企業が、他社や世間の流行に流され、本質的ではない戦略に走っています。しかし、自社の実態を見ずに、他人の基準で動く組織に未来はありません。かつて私の講演を聴いた経営者から、「あの時の話が深く根を張り、今この事業があります」と仰っていただくことがよくあります。私は「私の言うことを聞け」とは言いません。「事実はこうですよ、それを見てどう判断しますか?」と問いかけるだけです。

事実を知ることで地方の企業が都会への憧れを捨て、自社の強みに気づく。あるいは大企業のリーダーが他人の基準から脱却し、独自の一貫した戦略を立て始める。そうした変革の瞬間に立ち会えることが、私の喜びです。

私にとって講演とは、単なる情報の伝達ではなく社会の認識のズレを修正し、人が自分の力で考え始めるきっかけを作る真剣勝負です。皆さんが抱える課題に対し、誰も見たことのない角度から事実という光を当てる。その準備はいつでもできています。皆さんと会場でお会いし、共に気づきを分かち合えることを楽しみにしています。

[取材・文/猪俣 奈央子]
[ノビテクスタッフからのメッセージ]
平成の大合併前の旧 3,200 市町村すべてに自腹で足を運ばれた経験は、講演でもその地域に根差した講演内容で、聴講者に勇気と希望を与えています。また、飽きさせない講演中に行うクイズなどは、より理解を深める効果を見出し、「事実への気づき」を促します。藻谷さんの熱量に勝る講師は類を見ません。
講演テーマ
「デフレの正体から考える日本の針路」
「これからの日本の展望と企業の可能性」
「観光立国の正体」
「地域再生とまちづくり」
「デフレの正体から学ぶ地域再生の道」
「里山資本主義という考え方」
「人を活かす経済へ ~日本と地域の未来と人材確保」
プロフィール

山口県生まれ。平成合併前3,200市町村のすべて、海外 1 1 4 ヶ国を自費で訪問し地域特性を多面的に把握。
地域振興、人口成熟問題、観光振興などに関し、精力的に研究・著作・講演を行う。
2012 年より現職。著書にデフレの正体、里山資本主義KADOKAWA、完本・ しなやかな日本列島のつくりかた 、観光立国の正体以上、 新潮社など。近著に、世界まちかど地政学Next文藝春秋 。

参加者の声
  • 数字やデータに基づいた説明が非常にロジカルで、これまで当たり前だと思っていた常識が覆された。
  • 日本の現状を悲観するだけでなく、客観的な数値から解決の糸口を示してくれるので、非常に前向きな刺激を受けた。
  • 現場を歩き、自らの目で確かめた情報がベースになっているため、言葉に重みがある。
  • 里山資本主義の考え方に感銘を受けた。都会の価値観だけがすべてではないと再認識できた。
  • 人口減少をただの脅威として捉えるのではなく、どう生き抜くかという具体的な戦略について、目から鱗が落ちる思いだった。
その他の参加者の声はこちら
  • 非常に早口だが、話のテンポが良く、情報量が多いので一時も目が離せなかった。
  • 歯に衣着せぬ物言いが痛快。忖度のない意見が聞けて大変有意義だった。
  • 複雑な経済や人口の問題を、身近な例え話(観光や食など)を交えて分かりやすく解説してくれる。
  • 藻谷先生のデータに基づくクリアカットなご講演は、大変参考になりました。ある種の程度論アプローチで二極対立論を排してゆくお考えは示唆に富むものでした。
  • 藻谷先生の講演はこれまでの中でピカイチでした。
  • 地方の可能性を感じ、前向きな気持ちになった。
  • 具体的に何をすべきかが見えてきた。
  • データに基づいた話で、地方の現状を正しく理解できた。
  • 藻谷先生のご講演や、パネラーのみなさまのお話しは具体的でよくわかりました。
  • 藻谷先生のご講演が面白かったです。
講演実績

イオン株式会社/株式会社エイトノットアンドカンパニー/株式会社オカムラ/株式会社かんき出版/株式会社ぎょうせい/株式会社静岡新聞社/株式会社プライム21/株式会社道新アクセス/株式会社Crafty/京都銀行/九戸村役場/公益財団法人日本肥糧検定協会/こまち農業協同組合/社会福祉法人大和清泉会/ダイヤモンド電機株式会社/田野卓也税理士事務所/日本政策金融公庫/株式会社日本政策金融公庫 青森支店/沼津商工会議所/ベル食品株式会社/ホンダ販売労働組合/広島経済同友会/六日町商工会/一般社団法人千葉県地方自治研究センター/関西学院大学
※その他、地方公共団体、全国の商工会議所など、多くのご講演機会をいただいております。

書籍
  • 誰も言わない日本の「実力」

    (毎日新聞出版)単行本 – 2024
  • 世界まちかど地政学 90カ国弾丸旅行記

    (毎日新聞出版)単行本 – 2018
  • 誰も言わない日本の「実力」

    (毎日新聞出版)単行本 – 2024
  • 世界まちかど地政学 90カ国弾丸旅行記

    (毎日新聞出版)単行本 – 2018
  • 和の国富論

    (新潮社 )単行本 – 2016
  • 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動

    (KADOKAWA)新書 – 2013
  • デフレの正体 経済は「人口の波」で動く

    (KADOKAWA)新書 – 2010
  • 実測!ニッポンの地域力

    (日本経済新聞出版社)単行本 – 2007
  • 中心市街地活性化のポイント―まちの再生に向けた26事例の工夫

    (ぎょうせい)単行本 – 2001
  • 海外の中心市街地活性化―アメリカ・イギリス・ドイツ18都市のケーススタディ

    (ジェトロ(日本貿易振興機構) )単行本 – 2000
【書籍(対談)】
  • 完本 しなやかな日本列島のつくりかた: 藻谷浩介対話集

    (新潮社)文庫 – 2018
  • 経済成長なき幸福国家論 下り坂ニッポンの生き方

    (毎日新聞出版)単行本 – 2017
  • 観光立国の正体

    (新潮社)新書 – 2016
  • 日本の大問題 現在をどう生きるか

    (中央公論新社)単行本 – 2016
  • 金融緩和の罠

    (集英社)新書 – 2013
  • 藻谷浩介さん、経済成長がなければ僕たちは幸せになれないのでしょうか?

    (学芸出版社)単行本 – 2012
音声コンテンツ

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