古生物学者で恐竜学研究所 客員教授 芝原暁彦講師の著書「特撮の地球科学 古生物学者のスーパー科学考察(イースト・プレス、芝原暁彦、大内ライダー(共著))」が発刊されました。
帯には
「ウルトラマンの目はこ生物学的には進化した!?」
と三葉虫のイラスト、
さらに、樋口真嗣監督、田口清隆監督、俳優の斎藤麻衣さんの推薦文が記載されています。
地球科学を研究する芝原暁彦講師による真面目な特撮の考察は、夢と希望と期待を喚起し、
人が想像できるものは、実現可能!だということを再び思い起こさせる、新発見のディスカバリーです。
子どもがいる私は、よく仮面ライダーや戦隊ヒーローやゴジラなどの特撮映像を見ています。
見て、一緒に楽しんでいるものの・・・常々疑問だったことも多々あり・・・
たとえば、こんなことなのですが、これらに全て学者の先生の真面目な考察があるという衝撃!!!
「ゴジラ…日本のなかでも東京好きすぎでしょ」
(第一部 ゴジラの移動ルートを分析!謎を解くカギは地形にあり)
「ゴジラの近くに、作戦本部あって危なくない!?」
(第一部『シン・ゴジラ』、東京駅とヤシオリ作戦本部近すぎ問題)
「なぜ、スーパー戦隊はいるも岩場で闘うのか!」
(第三部 あえて考察しよう!なぜ、スーパー戦隊はいつも岩場で闘うのかを)
「ウルトラマンって、未来なの?現代なの?」
(第二部 『ウルトラマンZ』の世界は時間がゆっくり流れている?/急浮上した『ウルトラマンZ』は未来の話仮説)
「話の作戦会議とかで出てくる地図って、創作じゃないの!?」
(第二部 衝撃が走った『ウルトラマンZ』2話の地図)
「スーパー戦隊って、なんでいつも岩場とか崖で闘うのだろう」
(第三部 あえて考察しよう!なぜスーパー戦隊はいつも岩場で闘うのかを)
「スーパー戦隊で敵と一緒に、街から岩場に瞬間移動しているけど、どうやって?」
(第三部 結局のところ、『いつもの聖地』へどうやって移動しているのか)
「恐竜って、スーパー戦隊モノで良く取り扱われるけど違いってあるのかな?」
(第四部 戦隊で描かれてきた恐竜たちのビフォーアフター)
「特撮系に必ず出てくる研究者や科学者設定の人は本当にすごいの?」
(第四部 特撮史に残る天才科学者とは)
などなど・・・とってもオタク!!!な内容なんですが、全てにちゃんとした説明がついていて、
読めば読むほど納得してしまう内容になっております。
さらに、私自身が見ていないウルトラマンシリーズなどに関しても、
「芝原さんの言っていることを確認したいから、みてみようかな・・・」
と思うほどに、ちょっとハマってしまうこの本。
最後の最後には、
『特撮の地球科学』大年表、ここに公開(第四部より)
ということで、特撮作品で起きるイベントを、地球の年表にのせて説明されています。
特撮って、ただの空想物語ではなく、色々とちゃんと説明ができるんだ!!というところに衝撃を覚えました。
特撮が好きな方はもちろん、特撮はちょっとわからないんだよね。という方も、ご安心ください。
そこは、さすがの地球科学可視化技術研究所 古生物学者の芝原さんが書いていらっしゃるので、
学術的に楽しめる内容や、「今出てきたこれ、もうちょっと詳しく知りたいな」と思うような説明が多いため、
新しい趣味の扉がひらけること間違いなし!です。
東京の地形の秘密や、地球の内部構造の話や、恐竜や、古生物や、地球の進化の歴史や、
『シン・ウルトラマン』にカラータイマーがついていない理由や、戦隊ロボットが地面スレスレで飛行する謎や・・・
とにかく頭がいっぱいになることだらけで、とても面白いこの本、『特撮の地球科学』是非、お手に取ってご覧ください。